海のプラスチックごみ問題が深刻化!もはや手遅れ?→いいえ、実はこんな方法が…

自然・宇宙・科学

海のゴミ問題

深刻化する海のプラスチックゴミ問題に挑む人がいる— youtubeを見ていたら面白い実験動画を見つけたので、その詳細を追いかけていました。

プラスチックゴミについて世界各国でその対応策が考えられていますが、とりわけ「海の汚染」は無視できない問題です。

しかしオランダのある青年のアイデアが、ゴミ問題解決に希望をもたらすかもしれない、という明るい話。

なかなか興味深かったので、今日はその件をまとめてみようと思います。

海を愛する青年、ボイヤン・スラット氏。海のプラスチックゴミ回収装置を開発!

海

ボイヤン・スラット氏がゴミ問題に向き合う理由

「スキューバダイビングに行ったら、魚よりプラスチックゴミの方が多かった」

この経験が、ボイヤン・スラット氏がゴミ問題解決へ情熱を注ぐきっかけになったといいます。プラスチックゴミの回収試作機を発表した時はなんと17歳だったというのだから驚きです。

彼は環境団体「The Ocean Cleanup」を創設し、回収装置の実用化に向けて多くの実験・活動を展開しています。

 

解決不可能とされた、海に漂うゴミの問題

世界の海には、「ゴミベルト」と呼ばれる、巨大なゴミの吹き溜まりがあります。

ここに漂うプラスチックゴミは、あまりに大量であり現実的な回収方法もないことから、今までずっと放置されてきました。

 

海を汚染していくマイクロプラスチック

マイクロプラスチック、という言葉を聞いたことがありますか?

ゴミベルトのプラスチックゴミは、時間をかけて波や風・太陽光等で砕かれ小さなかけら(マイクロプラスチック)となります。マイクロプラスチックは海の汚染を加速させ、同時に食物連鎖の中へと侵入、やがてその危険は私達自身に戻ってくることでしょう。

プラスチックは自然にかえることはなく、存在し続けてしまいます。残念ながらすでに海に広がってしまったマイクロプラスチックは、回収できる見込みはありません。だからこそマイクロプラスチックになる前に、いかに早く回収できるかが大事なのです。

 

海のプラスチックゴミ回収装置はどんなもの?仕組みは?

ゴミをのぞく

クラウドファンディングで資金調達!

試作機の発表と共に話題を呼んだゴミ回収計画。当初は研究を続けるほどの資金がありませんでしたが、クラウドファンディングで解決!SNSでの拡散によって、多くの賛同者と仲間を得ました。また様々な分野からの協力も獲得していきます。

現代ならではの資金調達方法です。ボイヤン・スラット氏のプレゼンもさることながら、彼の熱意と人柄も成功を後押ししたことでしょう。つくるだけではない、人に訴え広める「発信力」も重要なんですね!

 

低予算&効率的!自然の力だけで動く回収装置

装置は太陽光と波の力を利用します。

低予算なのに超効率的。人手がかからないのに、船で回収するより驚くほど安くて早いという驚きのシステムです。そのうえ、海洋生物にも影響を与えないときているのだから、メリットだらけの装置です。

装置の構造はシンプル(今後の実験結果によって、改良されていくかもしれません)。

仕組み

 

ゴミを半減できる!?

海のプラスチックゴミを集めるには、途方もない時間が必要とされていました。しかしこの装置が稼働すれば、数年で太平洋ゴミベルトの総量を半減できるといいます。
(2017年の計画では、5年という試算が出ていました。短い!)

The largest ocean cleanup in history to start in 2018 – Gard Insight
※日本語訳版:史上最大規模の海洋ごみ回収除去活動が2018年に開始

たった1日で大量のゴミを回収できた実例もあることから、これが広範囲に展開できた場合の期待値はかなり大きいです。

 

集めたプラスチックゴミはリサイクルへ

状態のいいものは油に、その他プラスチックは別の製品に生まれ変わります。

リサイクル工場との連携や有益な活用方法も確立されています。

 

対馬沖でのゴミ回収実験

実は日本でも、この装置の実験が実施されていました。

対馬沖で実施された、ゴミ回収装置「Ocean Cleanup Array(OCA)」の実験の様子です。いち早く実験場として選ばれていたのが日本だったというのは驚きました。

この実験のデータは、今後の活動に活かされていくことでしょう。

 

2018年、大規模なプラスチックゴミ回収実験がスタート

海

ついに大規模な実験がスタートするようです。

The largest ocean cleanup in history to start in 2018 – Gard Insight
※日本語訳版:史上最大規模の海洋ごみ回収除去活動が2018年に開始

2018年ということですが、具体的な日付は記載されていません。しかしあの太平洋ゴミベルトでの実験が始まるということで、どのような結果になるのか非常に楽しみです。

3,000円ほどで作成した小さな試作機から始まった、ボイヤン・スラット氏のチャレンジ。科学者や評論家からは批判もあるようですが、上手くいけば彼の挑戦は世界を変えるかもしれません。

日本ではそれほど取り上げられていないのが残念ですが、いいニュースを待ちたいと思います。

ゴミ問題は深刻化している

今年の夏には、このようなニュースも出ていました。

ゴミ問題は世界中の環境保護・保全の中で重要視され、かつ深刻化している問題です。

2018年、東京都ではプラスチックストロー削減の取り組みについて言及されていましたね。ツイッターで見かけた人も多いと思います。

世界ではこの「プラスチックゴミ問題」について色々対応策(法整備等)が考えられるようになってきているのですが、残念ながら日本は対応が鈍いと言われています。

その理由は色々あるのですが…その話はまた別の機会に。

 

おわりに

私たちの生活に密接に関わっている「プラスチック」。もはやプラスチックが無ければ生活できないレベルと言えるでしょう。

大量生産・大量消費に慣れてしまった私たちの生活は、このままいけばどこかで破綻してしまうのかもしれません。そうなる前に、今一度ゴミと資源について見直していくべき時がきています。

海のゴミの除去はもちろんですが、同時に私たち自身がプラスチックゴミを少なくする生活・方法を考え、受け入れていかなくてはなりませんね。

 

ということで、今日の休憩はここまで!

 

参考:
ボイヤン・スラット、巨大バリアで海のプラスチックゴミ収集目指す24歳の天才発明家 – Discovery

The largest ocean cleanup in history to start in 2018 – Gard Insight
※日本語訳版:史上最大規模の海洋ごみ回収除去活動が2018年に開始